つなげ“希”動力-伊東勉のストラグル日記。

17年9月移籍、社会活動中心の記事を記していきます。

“俗論”を以て生活保護受給者を貶める「下見て憂さ晴らし」を祓いに行く。【参院選2022】

 『生活保護費引き下げは違法』の東京地裁判決。苛政を是認することが多いこの手の裁判ですが、それを跳ね返す判決が出たことには胸を撫で下ろす思いです。
 もっとも、それができた時間は刹那的なものでしたが。

 …それを報じるYahooニュースコメント欄、Twitterタイムラインには、これでもかとばかりに「生活保護はもらいすぎ/医療費自己負担を/働く人or年金生活者より低くしろ/金で渡すな現物至急を/一目でわかるように“目印”つけろ」…。
 今年に入ってから強く感じるようになった「普通のひと」の苦境と、憂さ晴らしの矛先の間違いと。ここにも「強者に抗っても無駄だから殴りやすい箇所を殴っておく」光景が見えて、やりきれない。
 生活保護基準の引き下げは、受給者以外の制度利用にも影響を与えるわけで、それを含めて受給者を粉微塵にしたところで生活は楽にならない。全般的にうっ積がたまる状況でいて、矛先を向けられたくない権力者様が矛先を誘導すれば…この通りですか。
 ため息は出ませんね。
 吐き気はおぼえる。
 この問題は、どうあっても「批判と反対」からでしか対応できませんが、いまはその両者を塞ぎにかかる“流れ”らしいですから。さっき述べたような生活保護受給者にはなんの助けにもならない苛め的手法を“対案”にさせようとする。
 ■■食いたくなければ
 ●●食えってか?
 こんなものに“対案”なんざねえよ。

 生活保護受給者に石を投げつけているヤフコメで、それを象徴する一言があった。
 「生保受けているやつらは俺達“普通の人”の理解があって生きられることを忘れるな」と。
 そうか、そうか。
 生殺与奪は“普通の人”が握っているから、お気に召さなければ死ね、と。ふざけるな。
 そして、これでもかと制度改悪をし、それに耐えられないとなるや「より下」を殴らせて矛先を向けさせないようにする権力者様、あるいは社会保障をはぎ取る勢力に、これ以上力を持たすわけにいきません。
 いま有権者への呼び掛けが行われている参院選は、議会にどのような立場の人を送り込めばいいのか問われています。ウケのよさより、必要なことで行動し、たたかえる人を送りたいです。おつきあいいただきありがとうございました。