国会の審議で大きな課題となっているのが「離婚後共同親権」法案。少し前まで「共同の基となる両親両者の信頼関係が失われた状況で人間関係を縛りつけさせていいのか」という部分で、自民党政権が行おうとしている共同親権には反対の立場でしたが、肝心の「子どもの視点で見たら」という部分が抜けて落ちていました。具体的言えば「子どもの意見表明」の部分ですが、それも担保されていないような内容では、ますます自民案で通させるわけにはいきません。
そういう時に自民党衆院議員谷川とむが「DVや児童虐待がない限り離婚しづらい社会になる方が健全だ」という発言をしてくれました。信頼関係を失った人間を無理やり関係をくっつけたままにしておこうとするやり方は、どっちにとっても生きづらさしか生まないし、それを無理やり維持しようと支配者面して他者を支配下に置こうとするなら「生きづらさ」は増してしまう。
谷川たちにとって…今の自民党勢力にとって、個々の人間が持つ人権というのは邪魔なんでしょう。近隣の施策は「個々人の意志」をはぎ取って権力者に隷属させようとするものが多い。同時に強められているのが「権力に対して批判どころか疑問を持つことすら罪悪視させようとする意思」。個々人の生活は権力の濫用を跳ね返すことで守られる、という視点が抜け落ちている世相に危うさをおぼえます。
正直、今の岸田政権には安倍政権以上の危うさ-自分のウケを良くするために必要以上に“非服従者”に攻撃的な部分もあったりします。いわゆる“左翼”思考回路を潰してはならないと意を新たにするところです。