一度、秋田道でトラックのあおり運転を食らったことがあります。何をしても一切速度を落とさず、圧雪道を突つかれること約20キロ。ジャンクション付近の車線拡大でようやく逃れましたが、あのときほど『殺される』と思ったことはありませんでした。なのであおり運転の怖さはある程度存じています。
今年2月に神奈川の高速道であおり運転をしていた者が最近逮捕され、同姓同名のSNSプロフに共産党員であると記されていることから「犯行は共産党員が行った」→「だから共産党は犯罪者集団」という意見が飛びかっています。
長野県で自民党県議が殺人事件を起こした件ありましたね。あの件に関して私は「個人の要件で起きたこと」と認識し、この件を自民党の苛政と絡める人には「違うだろ」と思ったものでした。長年の圧政苛政で激しい分断が起きて敵対する強度が増しているのは事実ですが、物事の分け方は考慮していただけないか、と。
で、今回のあおり運転の件。「共産党は暴力革命を棄ててない」なる閣議決定の報道と一緒にこの件が出されました。事件を起こさせたのは共産党の路線や施策なのか?少なくてもそこから始まった事件ではない。「コンクリート殺人事件」もそうですが、明らかなパーソナル部分を持ってして「所属団体のせい」にするのは違うでしょ。近い人がそれで悔やむことはあれ、「構成員の犯罪」即「団体の犯罪」にするのは違う。
ま、これを「叩く材料」にしたい方にしてみれば私の言葉なぞ些末な文字列でしかありませんし、叩きを頭に置く方にしてみれば「個人不祥事キャンペーン」はとりがちな手段。70年代の反共キャンペーンは軽犯罪法の過剰適用でなされたこともあります。
上記に書いた道理何ざクソ食らえ、の「どす黒さ」はかなりなものになっているので、今後の「出方」は気をつけた方がいいです。以上述べて今項を終わります。