国会の審議は自分たち市民・国民の生活の場に影響来るもので、恒常的な委員会だけでも10数カ所。新聞で目立つ“対立法案”以外にも一つの国会通常国会で100くらいの法案が審議されています。
今の政権与党・自民党と対極の位置にいるのは日本共産党ですが、その党にしてもかつては6割程度は賛成できる法案がありました。それだけ「実はこういうこともあるんだ」というのをくみ取ってもいたわけです。ところが今の国会を見ると、日本共産党の賛成率は5割を切りました。“対立法案”以外でも許容できる幅が少なくなったということの証じゃないでしょうか。
先日、高圧ガス保安法 の審議で、日本共産党のいわぶち友議員が政府の出した資料のいい加減さを示したところ「このままでは成立させられない」と審議がストップしました。『都合のいい資料を出して押し通す』やり方が浸透しきってしまったな、と悔しさをもちます。
高圧ガス・ガスも、今ではある程度安全性が確保されるものとなりましたが、そこにたどり着くまでには凄惨な爆発事故を重ね、その度におびただしい犠牲を出してしまった…その教訓の上に安全のために気を使う決まりごとができたんじゃないでしょうか。
それが、『ここしばらく大きい事故が起きていないから緩和してもいいでしょう』なんてのはふざけんじゃねえぞとしか言葉が出ませんよ。
知床の遊覧船事件で何を学びました?
いざ危ない状態になれば人間なんざもろいってことが明らかになったでしょうよ。いわぶち議員の指摘と、それを正確に受け止めた議長がいたから審議が止まったけど、そうでなかったら悠々と通らせられてしまった。いまの行政府はそこまで落ちてしまったのか、と言わざるを得ません。
この一件を、いわぶち議員もですが野党共闘の森ゆう子議員が様子を紹介したところ、逆張りとしか言いようのない意見がベタベタ貼られています。要は、森議員や野党を叩きたいだけ。先に述べた「事情」を組んでも同じこと言えるのか、と問うてみたいです。
ちなみに、いわぶち議員は福島出身で、主に東北、北海道、北関東4県で活動していることを紹介します。おつき合いいただきましてありがとうございました。