AV-ここではAV機器じゃなくてアダルトビデオ-の取り巻く環境というのも約40年の間に様変わりしました。昔は蔑みを持って見られていたものが、今では「あって当たり前」という存在感になっています。女性の体を利用しての経済活動…というものに抵抗感というのを覚えていて、色々無い混ぜの思いはしますが、現実に存在する今の状況というのは認識しています。
そのトップ女優だった上原亜衣氏が韓国の刑務所歴史館を見学。過去に日本人・日本政府が起こした出来事に衝撃を受けて、感想を述べていたことが報じられています。
社会活動の中では女性の人権関連の問題、あるいは表現の自由の問題でAV女優経験者から敵対的な態度を取られていたこともあって、ここでもまあ無い混ぜの思いをしていましたが、今回の一件に関しては「そういうことを感じることができる人もいたのか」という思いで見ています。最近の嫌韓一色で毒されているわけじゃなかったんだという思いで。
去年の「アダルトビデオ新法」の審議の中で世代間の感覚の違いというのも見えていました。厳しい環境だった頃にいた人は業界に厳しい目線を向けていたのに対し、最近の人は「何も悪いことなんてない」ととらえている。確かに業界の中でも改善というのは見られるのでしょう。そこから色々な折衝があって去年の法律が作られたわけで。
正直このアダルトビデオに関して複雑な思いで見ているのも事実。繰り返しですみませんが。政党助成金の問題でもそうですが「ちょっと待てよ」と思ったことも、ずっと続けられると当たり前に存在すると認識される。「一般的にはもう慣れた 出来事に感してはもういいだろ 反対する意思を収めろ」と言われますが、仕方がないんだで済ましてしまっていいのかという思いもしています。
今回のニュースになった上原亜衣氏に関しては…今の「きれいごと嫌い+韓国嫌いがはびこる」日本の環境の中で炎上とはなったものの、「されてしまったものの想い」を発露していただいたことには頭が下がりますし、ひとつの意思表示の咎を負わせたようにしてしまったことを申し訳なく思う次第です。