大船渡も野球は盛んなところですが、プロまでたどり着けた選手は多くありません。1960年代に盛高校からバッファローズに西条勝男さん、1973年に大船渡クラブ(大方の資料では「大船渡魚市場」)からスワローズに佐々木茂さん、80年代に中学を大船渡で過ごしたライオンズの安部理さん、01年に大船渡出身で仙台育英→青学大の志田宗大さんがNPBに。ドラフト1位ははじめてになります。
私自身は野球も劣等生の身ですが、プロにたどり着くのがどんなに大変かぐらいはわかります。うまくなるにつれて「紙一重」を越えるのがどんなに大変か。野球うまい人が凝縮されていって「うまい人だらけの中で結果を出し続ける」ことがどれだけ大変か。それは160キロを超えるスピードボールを投げる佐々木君とて例外じゃありません。ハイスペックの体躯を持つがゆえの悩み事というのも伝えられています。
しかし、いずれ佐々木君にはその山々を越えて良ぐ生きていただきたい。佐々木君なりの野球人生を貫徹していただきたい。交渉権を持ったチームが、同じ年度生まれで一番最後までNPBに立ち続けた福浦和也さんのいたマリーンズというのも感慨深いものがあります。
俺は佐々木君の選手人生を最後まで見届けられるか自信ありません。しかし、郷土大船渡・陸前高田で生まれ育った佐々木君が、野球世界の中で高い位置の舞台で躍動することを望むものです。
ま、要は朗希君頑張れ、てことです。大谷翔平君にも望みましたが、野球の…いや、人間の可能性を拡げる挑戦、楽しみに見ています。