つなげ“希”動力-人生記録員、伊東勉のページ。

17年9月移籍、社会活動中心の記事を記していきます。

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櫛の歯が抜けるように―図書館の光景から。【FBと共通】

      ===(1)===

 社会を充実したものにするための設備投資は数多くなされてきました。図書館や博物館の整備というのもその一つではないでしょうか。

 私のしている野球の調べもの。思っただけでは先に進めるわけでなく、そういう意味では近くにある北上市中央図書館に 毎日新聞の縮刷版が1950年分から置いてあったのは、基礎的な調査をする上で貴重なものがありました。ここでの調査の先に各県図書館なり国会図書館を活用したそれができて充実したものになりました。

      ===(2)===

 ところが。

 先日図書館から電話がかかってきて「毎日と読売の縮刷版は除籍することになりました」とのこと。要は図書館に置かなくなるということ。多く使っていた人間らしいのでわざわざ連絡をよこしていただいたわけですが、複雑な心境になりましたね。

 各紙あっての多角的な見方というのもそうですが、もうひとつ、各新聞社にある主催行事の存在も。スポーツで言いますと、朝日は高校野球、読売は少年サッカー、そして毎日は社会人野球、てな具合に。そのことを考えると 縮刷版が朝日ひとつだけというのは…。

      ===(3)===

 そこで、奥州市水沢図書館に1989年からのがあったはずだと思ったら、こちらも最近10年間のみの保存となったようです。岩手県中見ると、毎日縮刷版を置いてあるのは県立、久慈、種市の三つのみ。私が行ける箇所、という意味では、事実上県立図書館のみです。これまで身近な所で見られたのが、盛岡までガソリン・駐車場料金使って、手間暇かけなければ見ることができなくなった。基礎自治体の図書館がそれを保たせるのが大変だというのは分かりますが、それにしても、と複雑な気分です。

      ===(4)===

 自分は図書館の部分について触れましたが、日本社会の中で「社会を支えてきた様々なもの」が、櫛の歯抜けるようにカツカツカツカツと抜けてきた。他の“残っていた”部分使って補ってきた箇所もあるのでしょうが、その補える部分も段々なくなって、耐え切れなくなってパターンと壊れてしまう。そういう場面が増えてないかなと思わされます。

      ===(5)===

 更に。県立図書館で調べ物をしていた時に…朝日と読売はそれぞれパソコンのデータベースがありましたが、毎日新聞のそれは北隣が青森県立図書館、南隣が埼玉県立久喜図書館(! 少し前は那須塩原市で見ることができましたが廃止)まで行かないとありません。(人の出入りに制限ある大学図書館は除く)岩手県立でも毎日新聞データベースおいてくれないかなとは思いますが、これとて月数万円かかるものであるのは承知しています。

 今日の拙稿は(も)社会にある部分の断面として見ていただければと思います。おつきあいいただきありがとうございました。

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しばらく前に撮った福島県白河駅