早朝まで総選挙の開票に付き合い、終わっても体痛くて満足に寝られませんでした。ようやく仮眠とって、起き抜けにタイムラインのぞけば…まーたーもー「共産党が立候補しなければ勝てた!補完勢力!裏自民」…よく厭きもせずに言えるものです。それではご希望?に添いまして、どのくらい「勝てた」か見てみましょうか。岩手日報を基に調べます。
【「共産党いなければ希望が勝てた」調査】
共産党と共闘関係にないが「野党」のくくりにされている希望・維新が「共産党立たず票をそのまま受け取れ」ば与党を逆転できた選挙区をあげます。
◇北海道→2区、9区
◇東北→秋田2区(1672票)福島4区(1209票)
◇北関東→茨城1、5、6区、群馬1、埼玉1、4、7、8、10、12
◇南関東→千葉1(1357票)、8、9区、山梨1(1131票)、神奈川1、14、16区
◇東京→2、3、10、14、15、19、23、24区
◇北信越→石川3(2102票)、長野4、5区
◇東海→岐阜4、愛知4、8(1852票)、9、10、15区
◇近畿→滋賀1、4、奈良1、京都1、4、6、大阪のみ維新対象。1(1242票)、4、7、8、12、兵庫1
◇中国、四国→なし
◇九州→福岡2、9、10、大分1。
以上54人。希望49、維新5。
タイムラインで「共産党が下ろしていれば」―と。いちいちぶつけに来られるもので、こういうものを作ってみました。
で、感想ですか。
「知ったことか。10割共産党責任か?」
1)そもそも共闘を破壊し、右翼的な踏み絵を了承し、共産などの立つ瀬をなくさせたのは?
2)得票にしても「共産党の行動と働きかけ」あったから…なのにそれが自動的に希望に移る?
3)2000票差以内が7人いますが、そこで「共産党が立たなければ」何てのは「甘えるのも大概にしろ」としか言いません。あと2000票程度を詰めきれなかった方を恥じていただけませんか。
▽寸前にぶっ壊された市民&野党共闘、何とか立て直して持ってきましたがこの通り。共同戦線をぶっ壊した主幹に目をくれず、その根幹を維持しようとした共産党に石礫とは。
ガサガサと動く情勢・状況の中で、共闘してたたかおうという体制・手法が揺れ動いた様子がありました。失策は各所にありましたが、少なくとも「共産党は自動的に下ろせ」は解決手法でないことを共通認識に。
「無条件で降りろ」「戦略的投票」を強要し続けてきた結果どうなったかのひとつの指標を社民党に。午前1時半時点で比例得票80万。地域によっては幸福実現党に肉薄されている箇所も。今回の「戦略的投票」呼び掛けでも、社民党支持者に対しては事実上「沖縄2区」「比例九州沖縄」しか許さなかった。社民党の立て直しは社民党の責任ですがリスペクトの欠片もない、ただのコマ扱いが、社民党関係者の気力を殺いだとしたら?共存共栄という言葉を辞書で引き直すことですね。
▽リスペクトは過剰に与えられなくてもいいのですが、せめて、選挙区で立たないことがどういう影響出るか。その程度の認識はいただきたい。
今日の岩手日報が象徴です。
ひとつは社会面での各候補者の扱い。今回総選挙で立候補したのは自民3、希望2、小沢氏に共産1です。紙面見てください。立たない勢力は歯牙にもかからない。「ひれーだけでがんばればいい」何て気軽なことを語らないで。できる選挙活動も、報道で与える存在感も。選挙区で出るのと出ないのとで段違いです。その実態を。
もうひとつ岩手日報から。識者発言の中に竹中治堅という者が出てきます。この記事内では当たり障りないことを述べていますが、選挙前の「言論NPO」討論では性質の悪い発言を。ええとなんですか「完全小選挙区制にすれば共産党も根をあげる」?白々しく「いい中道左派になれる」等と言い繕っていましたが、要は「選挙制度を変えて共産党潰してしまえ」でしかない。ま、元々が小選挙区制が共産党を潰すためなしかけですが、その期待には一切応えてやらずに生き残っているのが実際です。いまの日本政界に資本主義と違う面から社会を見る勢力なくす余裕はあります?
そもそもそれ以前に思想信条の自由を、意図的な選挙制度“ごとき”で潰そうとすること事態が「いい根性している(誉めてない)」としか。選挙結果を受けて有形無形の諦めへの誘導、社会変革の放棄、多数派への従属が図られてくるでしょう。そうした路線の先に待っているのは「全体主義への収斂」。共産党は一々に合意形成を経ての段階的な発展を図る「多数者革命」論での社会変革を目指していますが、その解体を迫る側が「選挙制度の改変でねじ伏せる」態度とるのは?です。
・ここまで長々と「一本化強要論」からの、選挙議席減を利用した「社会変革潰し」に対して記事を書いてきました。参考になれば幸いです。