選挙・政治活動に託つけて在日外国人や反政権の位置にいる人に対し、ヘイトスピークを投げつけていた佐久間吾一が、それを批判した神奈川新聞石橋記者を「差別者」として告訴した一報を目にしました。
1990年代に大日本帝国時代の愚行を改めようという動きに抵抗せんと現れた潮流。政治では安倍晋三などを中心にした勢力(いまの日本会議)が胎動を強め、社会内では小林よしのり氏の漫画作品を緒尾とした「左翼に敵対する空気」が生まれ出ていました。当時は―と書かなきゃなんないのが辛い―まだ大日本帝国の失政を繰り返すまいと考える人の方が多かったから、彼の勢力群は先ず「帝国時代の考え方」を一般化することを考えた。
そっから四半世紀経ちまして、在野からと政治からの“アプローチ”の結果、帝国時代(国家全体、不服従者排外主義)の考えを持つ者が権力を握るに至り、憎悪煽動、排外主義が巾を利かすようになりましたが、それで満たされる様子がありません。何故なら権力者側は「思うようにならない」し、それを支持する側も「楽にならない(原因は安倍政権による市民からの収奪政治)」。「まだ自分等が思い通りにならない原因があるから」と、それを安倍政権(かいつまんで言えば)に逆らう者に求める。
少々長くなりましたが、ここまで触れた部分を“克服”しようとするのが今回佐久間等が起こした告訴の目的じゃないでしょうか。これからは「ヘイトスピーク反対」「反安倍政権」の発言が違法視、白眼視されるように、と。社会がここまで持ってこられている状況に、改めて愕然とする思いですが、放っておいたら底なんざどこまでも突き抜けます。
そーいう意味で「今の社会の不条理を越える行動」をし続け、諦めずに歩いていきます。おつきあいいただきありがとうございました。