昔は「マンガなんて〜」と言われて育った年代ですが、見た物事から学べるものは学ぶ、と考えているので、その材料は漫画でも論段紙でもいいんです。そういう中で読みごたえあるなぁと思っていた作品のひとつが終わってしまいました。佐藤タカヒロさん作品の「バチバチ」シリーズ。いまは「鮫島 最後の十五日」という題名ですか。佐藤さんが急逝されての連載終了。どれ程の無念か、はかり知れません。
元々は「バチバチ」、「バチバチバースト」と経て「最後の十五日」はバチバチシリーズ集大成として描かれていた作品でした。同年代や後輩のライバルとの因縁を記し、いよいよ最大級のライバルとの対戦を控えての佐藤さん急逝。こせきこうじ氏「山下たろー」第二部でいい漫画作品をつくるために極限まで追い込む作者像が描かれていましたが、佐藤さんのバチバチシリーズにも「書く本人の執念」が特に現れていたように見えました。
別な箇所では作者逝去後、回りのスタッフがなんとか「到着」させる作品もあるようですが、今回「バチバチ」に関わる方はそうせずに未完を選択しました。少し前に「かっとび一斗」シリーズが連載誌の事情などが重なり未完を選択しましたが、それ以上に衝撃的な終わり方でした。
佐藤さんの逝去に心よりのお悔やみを申し上げます。印象に残る作品生み出していただきありがとうございました。